久しぶりに日本刺繍の
修復のお仕事
見事な刺繍帯

ご依頼者の大叔母さまの作品と伺いました。明治の頃の物でしょうか。

長い年月を超えても
変わらぬ勢いのある獅子

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前帯部分の刺繍は残念ながら
劣化が進んでいました。

外れていた糸を戻して駒どめをし、
出来るだけ美しくこの状態を
留められる様に。

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獅子は文殊菩薩の使いといわれ強い霊力がありまが、獅子に付いた虫には命も危うい程の攻撃を受けます。
ところが、牡丹の夜露は獅子身中の虫を殺してしまう力がありました。
夜は牡丹の下で休む様に、そんな所から二つを組み合わせて安住の地を表す図柄になったと言われています。(京町家 染工房 遊のブログより)

前帯部分の花は牡丹。お太鼓は獅子。
安住の地を表す図柄。
身を守ってくれる帯なのですね。

素晴らしい作品に出会えました。